表面実装部品(SMD)のはんだ付け
はんだ付けの基本動作を守って作業を行いましょう!
はんだゴテのコテ先温度は ”360℃” 、コテ先はできる限り太いものを選ぶことを基本とし、”はんだ付けの基本動作”を守りながら作業を行って下さい。
※上記は、「上手なはんだ付けのコツ」に書いていますので、はんだ付けの前に再度ご一読頂けたらと思います。
それでは、表面実装部品(SMD)をはんだ付けしてみましょう。
表面実装部品(SMD)のはんだ付け【チップコンデンサの実装】
今回はチップコンデンサの実装を例にしていますが、チップ抵抗など電極(半田付けする箇所)が2箇所の電子部品であれば基本的にはんだ付け方法は同じです。
手順1 片側のランド(PAD)に予備はんだをする。
まず、片側の基板のランド(PAD)に予備はんだを行います。
※この時のはんだ量は微量(うっすらと膜を張る程度)にして下さい。
【アドバイス】
糸はんだを基板ランド(PAD)上に置き、上から押さえつけるようにはんだゴテを当ててはんだを溶かすとやり易いです。
手順2 予備はんだした箇所にチップ部品を仮止めする。
ピンセットでチップ部品をつかみ、正しい位置(できる限りパターンの中心にくるよう)に部品を置きます。
ピンセットで部品を抑えた状態で、反対の手ではんだゴテを持ち、先ほど予備はんだを行ったはんだを再度溶かしながら電極側をはんだ付けします。
(仮止め状態のため、あとで仕上げを行います)
※再度はんだを足さず、先ほど予備はんだした量で行います。
【アドバイス】
部品をパターンの中心にくるようにしてはんだ付けした後で、一度はんだゴテを離します。
少し冷やした(はんだが固まるのを確認した)後、部品をピンセットで上から少し押さえつけながら再度はんだゴテを当て、部品の浮きを修正します(強く押さえつけすぎると部品が破損してしまうことがあるので注意して下さい)。
手順3 反対側の電極をはんだ付けする。
予備はんだが終わると部品が動かなくなりますので、ピンセットから部品を離します。
糸はんだとはんだゴテを持って、予備はんだを行っていない反対側の電極をはんだ付けします。
※こちらは通常のはんだ付けを行って下さい。
手順4 仕上げ
先ほど予備はんだした方の電極は仮止め状態のため、仕上げのはんだ付けを行います。
【アドバイス】
予備はんだしたことにより酸化膜等ではんだ付けがしにくくなっていますので、先にフラックスを塗布しておくとはんだ付けが、し易くなります。
フラックスを塗布した場合は、はんだ付け後にアルコール洗浄を行って下さい。
(アルコールを綿棒やウエス等に浸して拭いて下さい)
表面実装部品(SMD)のはんだ付け【ICの実装】
次にICのはんだ付けをご紹介します。
IC以外でも電極が同じ様な配列の電子部品、または四方に電極がある場合でも考え方は同じです。
対角となる基板のランド(PAD)を予備はんだし部品を仮止めした後、残りの電極をはんだ付けしていきます。
手順1 フラックスを塗布する。
複数の電極で構成された電子部品をはんだ付けする際は、フラックスを使いましょう。
手順2 上下で対角にあるランド(PAD)に予備はんだをする。
対角上で一番端の基板ランド(PAD)を予備はんだします。
※この時のはんだ量は微量(うっすらと膜を張る程度)にして下さい。
【アドバイス】
右利きの方は写真のように上列は一番右端、下列は一番左端を予備はんだすると後が楽になります。
手順3 予備はんだした箇所にICを仮止めする。
ピンセットでICをつかみ、正しい位置(できる限りパターンの中心にくるよう)に部品を置きます。
ピンセットで部品を抑えた状態で、反対の手で、はんだゴテを持ち、先ほど予備はんだを行ったはんだを再度溶かしながら電極側を半田付けします。
(仮止め状態のため、あとで仕上げを行います)
※再度はんだを足さず、先ほど予備はんだした量で行います。
【アドバイス】
部品をピンセットで上から少し押さえつけながら、予備はんだを行った箇所を反対側の手で持っているはんだゴテで押さえつけるように当てて下さい。
手順4 残りの電極をはんだ付けする。
予備はんだが終わると部品が動かなくなりますので、ピンセットから部品を離します。
予備はんだ部分以外の電極を1本(1箇所)ずつはんだ付けします。
※こちらは通常のはんだ付けを行って下さい。
【アドバイス】
はんだ付けの前(仮止め後)に再度フラックスを塗布しておくと良いです。
手順4 仕上げ
始めの予備はんだ部分の電極も(仮止め状態のため)仕上げのはんだ付けを行います。
フラックスを塗布した場合は、はんだ付け後にアルコール洗浄を行って下さい。
(アルコールを綿棒やウエス等に浸して拭いて下さい)